引っ越す理由と延期
なぜロンドンに行くかというと、英国離脱の影響も大いにありますが、私が大学院の修士をスタートするからです。
2012年に美大を卒業後、修士を取るなら外国で取得したいなと考えていました。
(学費が高すぎてあと何年もあの学校にお金を落とすなんて、狂ってる。というのが第一ですが。)
アートの世界はアカデミックな世界でもあり、よほどのガッツと才能と運がないとネットワークが築きにくいところがあります。
私の制作はキャンバスと油絵具を使い絵画を制作するというもの。とてもオーソドックスで完全に私1人でできるスタイルです。(もちろんギャラリストなど関わる人は多数いますが、制作は基本的に1人です。)
例えば、一つのテーマに沿ったインタビューを重ねることで映像作品を作る作家さんや、録音された環境音を元にパフォーマンスをする人、コンピューターテクノロジーを利用した複合メディア、大型の彫刻作品。などなど、必ず誰かの助けが必要な作品を作るのであれば、人に出あう機会というものは自然に生まれてくると思います。
(私の場合そうでなくてもいいものを選んでいるのかもしれませんが、、、根暗。。)
1人でも絵は描けるのですが、やはり他の人の作品や絵を見ると、何が自分の特徴なのか、どういったものを目指しているのかがもっとクリアになります。
以前欧州で活躍されている画家さんのアトリエをお借りしたのですが、とても色がきれいな作家さんで、「この人の色の捉え方は「光」をとらえていて。私の場合色は光の粒子というよりも、「形をもった何か」だな。」とか。すごく自由にまたセンスがシャープになりいい絵がたくさん描けました。
その時にまた絵描きに囲まれたいなと真剣に思ったのです。
絵描きどころかゴミにまみれた私の自宅アトリエ兼寝室。油を使うと匂いがすごい。でも結構快適。
今まで受けてきた大学は多数。毎年冬になると「ああ来年は大学に行きたいなあ。」と思い出し、応募。というペース。
最初は学費が無料で語学力の証明がないところ授業は英語という条件のみ受けていました。
ノルウェーのトロンハイム、デンマークのコペンハーゲン、ドイツのハンブルグ。最終的にはベルリンのUDKも視野にいれましたが、私は学士を持っているので受けられないとのこと。
そして高いからと元から諦めていたんですが、本当は一番気になっていたロンドンの大学に応募しました。
それがこれから行く大学なのですが。
縁ができてよかったなと本当に思っています。
これがわかったのが2017年で、さすがに数か月で引っ越すのは不可能なのと色々な書類関係も間に合わないので、大学側にお願いしてコース開始を1年延期してもらいました。
そんなのできるんだ?!と最初は怯えていましたが、相方が普通普通と言うので頼んでみました。その後の返信メール。
We can defer a place for you as well, however please note – your fee status will have to be re-assessed for 2018/19 academic again, where we will get in touch to request necessary proofs as required. Please confirm that you understand all of the above, and wish to defer a place?
-できますけど、学費上がる可能性もありますし、また必要書類も聞きますよ。それでもいいですね?-
という。ああ結構軽いんだな。(そしたら学費1000ポンド上がってた。1年でそんなに上げていいの!?)
*私は夫がイギリス人(EU人)でイギリス国(配偶者のEU人の母国)外のEU国(つまりドイツ)に住んでいるということで、とってもありがたいことにEUの学生枠で応募できました。インターナショナルスチューデント枠の方も大丈夫だと私は思うのですが。一応確認を!
なので、準備する前にとにかく受けてみて受かったら1年猶予をもらい、そこから準備する。ということができる!ということです。
そっちの方が現実的に見えるのは私だけでしょうか。