ebiのブログ

欧州在住情報

ベルリンの画材屋

 

 

今回はアーティストにとって生命線となる画材屋について。ベルリンはアーティストが多いからか、ドイツが文房具で有名だからか、欧州の中でも画材屋の充実度は一番だと思います。それでも最初は「世界堂がないなんてー、あれもないこれもない」とぶつぶつ文句を言っていましたが。

 

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写真引用元:boesner

 

 

 

 

 

まず値段の第一印象として

 

紙製品が異常に高い

アルミの製品よりも紙の製品の方が高かったりします。
普通のノートが異常に高いです。
値段がいくら欧州価格で2倍近くになっていても、クオリティを考えたら
無印良品のものが一番安いです。
それ以外は100円ショップ以下のクオリティのノートが700円以上したりします。

 

 

キャンバスの布は日本よりも安い

私は2mx10のロールキャンバス麻綿混合(確か、、、)をBoesnerで購入していますが、値段は100ユーロ程度です。安いなー。

 

キャンバスの木枠も日本より安い

サイズのバラエティがとても豊富で、選んでいてとても楽しい。1辺1辺別売りなので自由にサイズや変形が可能。、規定のサイズに縛られなくていい。日本もなぜこれをやらないんだろう?と疑問です。しかも1本は300円程度。日本でかかるコストの半分以下くらいだと思います。

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150㎝と140㎝の木枠。中の十字も売ってます。日本のよりも厚みは薄め。厚みのある木枠も売っていて、値段は2倍ほど高いです。(あれもっとかな?)

 

 

油絵具の発色が値段かかわらずどれもいい

日本で発色のいい絵の具を購入したら1本4000円したことがありました。(カドミウムオレンジ)
こちらで驚いたのが、値段が安いものでも発色が抜群にいいことです。同じ発色のカドミウムオレンジも500円程度だったような。やっすい。
値段のせいで色のクオリティを下げずとも済んでいて大変助かっています。

 

色の種類は日本の方が多い

色の種類に関しては、こちらは基本色が中心です。一つの色に対して2色~3色のグラデーションがある程度でしょうか。日本は色の種類が豊富なので無駄に購入してしまうので、それが防げるのはいいのかもしれませんが。天気と環境のせいもありませうが、絵は日本良いる時よりも少し暗くなったかもしれません。

 

オイルの値段は同じくらい

私はテレピンを大量に用いる制作のスタイルなので、油絵具よりもオイルの方が使用量が多い。日本にいる時は株式会社笹部洋画材料店という美大生の間ではおなじみの激安画材店のテレピンを使用していました。こっちに来るとこのサイズのテレピンが見つけられなくて困っていたのですが、普通にboesnerで売っていました。

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これです。値段は覚えていませんが、数千円だったかな。難点はものすごい臭いことと、注ぎ口からオイルがぺっちゃぺっちゃこぼれて全然容器に移せないことです。なので家にあったスポイトでいちいち取り出しています。

 

あとは普通にリンシードオイル。

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笹部のオイルが異常に安いのでそれよりは高いですが、一度買ってしまえば1年は持つのでまあいいでしょう。

画材には英語表記もあるので助かります。
最初のころ、筆を洗う液体を買いたかったのに、「蒸留水」を買っていて、全然筆が洗えなかったのを覚えています。

 

 

ちなみにboesnerとは

www.boesner.com

 ベルリン市内に支店が3点ある大型の画材屋です。私は一番郊外に位置しているこのMarienfeldeがお気に入りです。一番規模が大きく、倉庫のような場所で品ぞろえも一番いいと思います。周りになにもないので、お客さんも少ない。なぜかここの店舗で購入するにはメンバーカードへの登録が必須です。*無料 
他の店でも提示を求められて見せているのですが、何のために見せているのか自分でもよくわかっていません!

 

LeipzigのNeo Rauchがアトリエを構えていて有名なSpinnereiに入ってます。見に行ったとき、うわあ、母校見たい!とテンションがあがりました。学生とスーパースター達でレベルは全く違うのですが。

 

もう一つ私がよく行く画材屋は、地下鉄U8のMoritzplatz駅にある

Modulorです。

www.modulor.de

 

Boesnerが世界堂だとしたら、Modulorは東急ハンズに入っている文房具屋というイメージ。面白Kitなんかもたくさんあって行くとテンションが上がります。最近見つけたのでは、映画館とかにあるレトロなあれです。

 

f:id:ebiebikun:20180224004343p:plainこれです。わかりますかね。このキットが19ユーロで売っていて、物欲を久しぶりに刺激されました。

 

 

あ、最後に、
マスキングテープはこちらにないと思った方がいい。

 

あっても安い物はひっつかないくせにはがす時に紙が破れるとかで、めちゃくちゃストレスが溜まります。
よくドローインとか気になったフライヤーをマスキングテープで壁に貼っていたので、それができないという衝撃がすごかったです。意外フラストレーションが溜まるというのにもびっくりしました。

 

なので日本から大量に持ってくるか、日本から来る友人に買ってきてもらっています。じゃないとMade in Japanの可愛らしい模様の「マステ」を600円とかで上記の画材屋で買うことになります。

 

いいシャーペンも売ってないですね。
文房具は日本でとにかく大人買いです。